初めての子連れ学会 参加レポ 【実行編】

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こんにちは。りんです。

この度、念願叶って子連れで学会に参加してきました。

今回参加をしたのは、日本心理学会第88回大会(@熊本城ホール)です。

子連れでの学会の参加の様子を、簡単ではありますが今回記録に残してみました。子連れ学会が気になっておられる方はぜひご覧ください。

準備の段階についてはこちらの記事にまとめています。

目次

熊本への移動

いざ、熊本へ出発です。

当日は船、バス、新幹線、路面電車を使いましたが、それぞれ長い時間乗り続けることはなかったので、景色を見たりおしゃべりしつつ過ごしました。


乗り物好きの長男も楽しめていたようにも思います。

長男の愛するはたらく細胞の本を持って行っていたので、支障のない範囲でそれを読み聞かせていました。

今回、荷物になるのでタブレットは持参しませんでしたが、移動中や学会参加中、ホテル滞在中に長男が「動画を見たい」ということは全くありませんでした。(よかった)

熊本駅から熊本城ホールまで

新幹線で熊本駅に到着。熊本駅のくまモンにテンションが上がる長男。しっかり写真も撮りました。

熊本駅


熊本駅から熊本城ホールまでは路面電車で10分ほど。すぐに到着しました。

熊本の路面電車はクレジットカードやコード決済も使えたのでびっくりしました!

それから、熊本城ホールに隣接するサクラマチクマモトという商業施設でお昼休憩。

我らが住む島にはないマックに行き、ハンバーガーを堪能しました。

それから託児の開始まで少し時間があったので、やや眠そうな長男を抱っこで10分ほど寝かせて、長男のコンディションを整えました。

りん

16キロを抱っこし続け、私の腰はやられました

私が子連れということもあるのかもしれませんが、子連れで来られている方の姿もちらほら見かけました。

私が子連れということもあるのかもしれませんが、子連れの方も結構おられるのだなという印象でした。

開放感もありつつコンパクトで移動しやすい会場でした

【1日目】1人で半日参加:託児利用あり

託児会場はどうなっていた?

託児会場はパンフレットに記載されておらず、事前の案内にも会議室番号の記載はありませんでした。

(筆者は防犯上の理由からだろうと推測しています)

当日、総合受付で直接「託児はどこでありますか?」と尋ねて、該当する会議室を教えていただきました。

会場の会議室のドアや周辺にも「託児室」などの表示は一切なく、入ってみないとわからないようになっていました。

入室してみると、会議室2室を使って保育室が設けられており、床にはジョイントマットが敷き詰められていました。

赤ちゃん用のバウンサーも数台準備してありました。

おもちゃも豊富に準備してあり、子ども達は思い思いに遊んでいました。



利用しているお子さんの年齢層は、乳児(月齢低め)〜小学生と幅広かったです。

シッターさんは4〜5名ほどいらっしゃいました。(私がお世話になったときは女性の方のみでした)

託児の受付の様子

託児会場到着後すぐ受付をしましたが、あらかじめ子どもごとに番号が割り振られていました。

持参した荷物には子どもの番号が書かれたシールを貼ってもらい、管理していただきました。

私たちは13:00に行ったのですが、ちょうどお昼休憩時でお迎えの方も多い時間帯だったのか、受付は結構ごった返していました。


ささっと手続きをして、長男の荷物をさっと預けて退室しました。

託児申込書の提出が必要でしたが、その場で書くような雰囲気ではなく、事前に書いて行って正解だっだと思いました。


母子手帳や親の身分証明書も、持参するものに記載はありましたが、当日提出は特に求められませんでした。

有事の時に必要になると思うので、取り出しやすいところに収納しておくことは必要かと思います。

長男は一目散にプラレールへ走って行き(笑)、特にトラブルもなく分離できました。

単独で各プログラムに参加

長男を無事託児室に預けた後は、午後のシンポジウム開始まで少し時間があったので、1人でポスターや書籍を見に行きました。

気になる書籍もあり、学会限定で15〜20%オフでかなり引き寄せられましたが、なんせ4歳児を連れてのワンオペ子連れ旅。


今回は公共交通機関の乗り換えも多く、身軽さに命をかける必要があったので、後ろ髪引かれる思いで書籍販売会場を後にしました。

そして、無事2つのシンポジウムを聞くことができました。

りん

イスに座ってシンポジウムをじっくり聞ける時間は至福でした…(感涙)

シンポジウムが始まる前の待機時間には、本記事の下書きに勤しんでいました。(1500字くらい書けました)

夕食〜ホテル泊

夕食は、Xのフォロワーさん&お子さんと、会場の熊本城ホールに隣接しているサクラマチクマモトでいただきました。

フォロワーさんと直接お会いして食事ができたのは今回が初めてだったので嬉しかったです。

解散した後は5分ほど歩きホテルに到着。

自宅でお留守番をしてくれていた夫&次男組にテレビ電話したりお風呂に入ったりとゆるりと過ごしました。

子連れだと、会場からホテルまでの距離はなるべく近い方がいいですね。

熊本城ホール近くはホテルもかなり多くあり、本当に便利な場所だなと改めて思いました。

【2日目】子連れでシンポジウム参加:託児利用なし

2日目は、新幹線の時間の関係で午前中のみ参加予定。

いよいよ、聴きたかった子連れ参加OKのシンポジウム「育児中の学会参加の障壁について議論する」に参加です。

今回は託児を利用しないので、長男には同伴者用の名札を付けます。

自分の専用の名札に長男もウキウキ

同伴者は登録が必要でした。当日も登録は可能なのですが、事前に登録しておくとスムーズに手続きが終わります。

広いキッズスペース付きの会場

シンポジウム会場に入ると、会議室の左端1/3のスペースがキッズスペースになっていました。

また、ベビーカー置き場やたくさんのおもちゃや絵本を準備してくださっていました。

きちんと把握はできていないのですが、10名弱のお子さんが会場におられたように思います。

※会場の写真は、企画者の先生に許可をいただき撮影・掲載しています

長男も、会場に到着するやいなや大喜びでキッズスペースに突撃していました。

用意していただいたパズルで遊ぶ長男

お子さんを抱っこして発表される先生も


話題提供の先生の中には、小さなお子さんを抱っこしてマイクを持つ方もおられました。

もちろん、発表中お子さんが会場内を歩いていることも。

お子さんの対応で手が離せない話題提供の先生の代わりに他の先生がスライド操作をされたり、時には他の先生が話題提供の先生のお子さんに対応されるなど、サポーティブな雰囲気の中で話題提供が行われていました。

先生方のお姿を見ながら、子どもがいてもこうやって発表ができる機会と環境があることはありがたいなと、改めて感じたのでした。


終始和やかな雰囲気の会場


会場の中は子どもたちの声があふれ、会場内を思い思いに歩くお子さんの姿も多く見られました。

これは、他のシンポジウムでは絶対に見られない光景だと思います。
(少なくとも、参加したほかのシンポジウムではお子さんの姿は一切見られませんでした)

その光景が、全く違和感なく、当たり前に広がっていること自体が素晴らしいと思いました。

私は会場の真ん中に座っていて、長男に本の読み聞かせをしていたので、皆さんの表情を拝見することはなかなかできなかったのですが、拝見せずとも温かい空気が会場を包んでいるのを感じました。

会場の皆さんが作り上げてくださった温かく和やかな雰囲気の中で、子どもたちものびのびと過ごすことができていたのではないかと感じています。

正直なところ、お話は3割くらいしか聞けなかった

今回は長男と参加したので、100%シンポジウムに集中することは正直難しかったです。

長男は隣には座っていたものの、はたらく細胞の本×2を「読んでーー!」とリクエストされ、私は終始はたらく細胞を音読しながらスライドを目で追っていました。(←)

しかし、シンポジウムの時間を子どもと一緒に共有できたことが、本当に貴重な体験だったと感じています。

「これがママのお仕事のお勉強の場所?長男も本読む!」と長男なりに学びの場として認識していたようです。

長男にも、母が心理職としてどのように仕事をしているのか(今回はお話を聞いているのみでしたが…)を側で見てもらえたのは、個人的には嬉しかったです。

話題提供の先生方が抱える悩みは本当にどれも共感できるものばかりで、何度も頷きながら必死にスライドを目で追っていました。

お話を聞きながらメモなど取りたかったのですが、全く叶わずでした(笑)それも含めて子連れ参加OKのシンポジウムの在り方なのだろうなと思いました。

フロアからの発言も活発かつ温かかった

指定討論後の質疑応答の時間になると、すぐにフロアの方からの意見や感想が挙がりました。

また、お一人ではなく何名もマイクを手にされていて、活発な議論が交わされていたと思います。
その様子を拝聴しながら、私もお話したい〜!と思っていましたが、相変わらず音読をしていたため、今回は見送らせていただきました。

これは個人的な印象ですが、今回予想以上に男性の参加が多かったなと感じました。

質疑応答でも(なかなかじっくりは聞けなかったのですが)男性育休の話題が上がっていたように思います。
お子さんとキッズスペースで遊びつつ、マイクを手に取られるパパさんのお姿も拝見しました。

質疑応答後、シンポジウムは定刻通りに終了しました。

その後、次のシンポジウムが控えていたためキッズスペースの撤去があったのですが、参加者の皆さんが協力してものの数分で原状回復していました。

ここでも参加者の皆さんの温かさを実感したのでした。

帰宅

大会3日目の午前中のシンポジウムに参加後、そのまま帰宅しました。

新幹線の時間の関係で、あらかじめ調べていたアミュプラザクマモトのおおやねテラスにはいくことができなかったのですが、アミュプラザ館内には至るところにくまモンがいたため、それを探すのが長男は楽しかったようです。

新幹線や船に乗り、帰路いろいろとありつつも自宅に到着。

1日ぶりに弟&父に会えて、長男も喜んでいました。

目標のふりかえり

今回子連れ学会に行くにあたり、事前にこのような目標を立てていました。

①発表を聞いて勉強する(どうしても聞きたいシンポジウム1つを聞く)
②子連れ学会参加を遂行する
③長男と熊本旅を楽しむ

①、②はそれぞれ自分の中では100%達成できたと思います。
2日間、シンポジウムを3つも聞くことができ、長男も私も病気や怪我無く帰宅することができました。

③については、課題が残りました。
今回1泊2日という日程だったので、どうしても学会参加と移動にほとんどの時間を費やしました。

長男がのびのび遊べる時間、場所をしっかり提供してあげることがあまりできなかったと反省しています。

2泊3日など、余裕を持ったスケジュールで参加することも検討しましたが、自宅では目の離せない1歳児のワンオペをしている夫が待っています。次男も母(私)と1泊離れるのは初めてでした。
お留守番組の2人にも負担をかけてしまうと思い、今回は1泊2日で参加をすることにしました。

今度は、純粋に長男と2人旅をして、ゆっくり遊べる時間を取ってあげたいなと思いました。

まとめ

今回、初めて子連れで学会に参加しましたが、これはいくつもの奇跡が重なり、そして家族の協力があったからこそ実現することができました。

まず、長男、次男、夫、私、誰かが体調を崩すと会場に行くことはできなかったと思います。

皆が健康でいてくれたおかげで、今回貴重な時間を過ごすことができました。本当にありがたかったです。

また、忙しい夫が仕事を調整して次男を見てくれたおかげで参加をすることができました。
4歳と1歳を連れていくことは、今の私には難しいです。
夫の協力なしには今回の子連れでの学会参加は叶いませんでした。

そして、今回は天候にも恵まれました。
今は島に住んでいるので、少し天候が悪いと本土までの船は欠航になってしまいます。大会1週間前には台風10号が日本を縦断しており、天気は大荒れでした。
今回はそういった天候のトラブルもなく参加することができ、幸運だったと思います。

今回私は4歳の長男と参加をしましたので、持参する荷物も少なかったです。

また、彼は現在ある程度歩くことができ、公共交通機関の利用も慣れていたので、比較的身軽に行動できたと思います。(長男もよく頑張ってくれました)


それでもやっぱり大変でした。帰宅後は即ベッドにダイブしたかったです。


お子さんがもう少し年齢、月齢が低いと、ミルクやオムツ、ベビーカー等を持参する必要があったり、道中ぐずったりするのでは…という心配もさらに増えると思います。

子連れ学会は、当日を無事迎えるまでのハードルが非常に高いなと改めて実感した2日間でした。

しかし、子連れ参加OKのシンポジウムでは、まさにその苦悩を先生方やフロアの方々と共有することができ、「皆さんもさまざまな悩みを抱えつつも必死に頑張っておられるのだ」ということを肌で感じることができました。

そして、今回日本心理学会が託児のサービスを提供してくださったことも、大変ありがたかったです。


子育てしながら研究(自分の場合は臨床)を続けることを諦めなくていいんだよ、というメッセージを受け取ることができたような気がしました。

学会は、皆さんの研究の成果や最新の知見を聞ける貴重な機会です。

どうしても制約が多くなってしまう子育て中でも、今回その機会をいただけたことは本当に嬉しかったです。

たくさんの方のお力添えあって実現した、今回の子連れ学会。

おかげさまで、とても充実した時間を過ごさせていただきました。

本当にありがとうございました。

負担も非常に大きいため頻回に参加することは正直難しいですが、機会があれば今後また子連れ学会にチャレンジしてみたいです。

そして、お子さんを持つ心理職の皆さんが、学会や研修等へ参加しやすくなる仕組みがこれから少しずつ整っていくとありがたいなと心から思っています。

子育てを理由に、学ぶことを諦めなければならない方が少しでも減ったらいいなと願ってやみません。

微力ですが、自分も今後何ができるかを考えていきたいと思いました。

今回もお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

4歳と1歳の息子を育てる32歳の臨床心理士・公認心理師です。
子育て中の心理職の働き方や暮らし方を日々模索中。
X(Twitter)、noteも更新中です。

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