【2022年版】初めて臨床心理士資格更新手続きをやってみた 手順から費用まで詳しく紹介

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こんにちは。りんです。

私は2017年に臨床心理士資格試験に合格しました。

登録手続きをしたのち2018年4月から臨床心理士資格を有した状態で仕事をしています。

臨床心理士の資格は 公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会が認定した資格で、5年ごとの更新が義務付けられています。

(前略)

日本には心の問題に取り組む職種として、心理カウンセラー、サイコセラピスト、心理相談員などの名称で呼ばれる人々がいますが、それぞれに明確な資格があるわけではありません。それに対して「臨床心理士」は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が実施する試験に合格し、認定を受けることで取得できる“心理専門職の証”となる資格です。実際には、臨床心理士の資格所有者が、たとえば文部科学省の実施する全国公立中学校や小学校に1996年以降よりスクールカウンセラーとして任用(派遣)され、活躍している(5,000名)のは、その代表例といえましょう。


臨床心理士に求められる専門行為
とは、

①種々の心理テスト等を用いての心理査定技法や面接査定に精通していること。
②一定の水準で臨床心理学的にかかわる面接援助技法を適用して、その的確な対応・処置能力を持っていること。
③地域の心の健康活動にかかわる人的援助システムのコーディネーティングやコンサルテーションにかかわる能力を保持していること。
④自らの援助技法や査定技法を含めた多様な心理臨床実践に関する研究・調査とその発表等についての資質の涵養が要請されること

などです。

また、こうした4種の業務について、さらなる自らの心理臨床能力の向上と、高邁な人格性の維持、研鑽に精進するために、「臨床心理士倫理綱領」の遵守、5年ごとの資格更新制度などが定められています。

なお、当協会が設立され、臨床心理士の資格認定がスタートしたのは昭和63(1988)年です。令和4(2022)年4月1日現在で39,576名の「臨床心理士」が認定されています。

臨床心理士とは | 公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会 (fjcbcp.or.jp)

私も今年(2022年)、初めて更新手続きを行うことになりました。

そこで、今回、その手続き方法についてレポートしていこうと思います。

これから更新手続きを控えておられる方のご参考になりましたら幸いです。

目次

事前に行っていた下準備

資格更新にあたっては、指定された研修に参加したり研究論文等を刊行することなどでポイントを取得し、5年間で15ポイント以上を取得する必要があります。

■資格更新制度の概要
臨床心理士の専門的資質の維持・向上については、有資格者自身による自覚的な自己研修がとくに要請されるだけでなく、入念な教育研究を幾重にも求める制度的な整備を図ることも必要です。そこで臨床心理士には、5年ごとの“資格更新”が義務づけられています。これは臨床心理士の生涯学習的課題ともいえるもので、本協会が主催する研修会への参加や研究論文の公刊などを行うことでポイントを取得し、それが資格更新につながるシステムです。生涯資格ではなく、研修を義務づけたうえでの資格の更新という、日本の公的資格制度に限らず国際的にも注目される、専門業務性を社会的に担保しようとする資格制度です。

臨床心理士資格認定事業 | 公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会 (fjcbcp.or.jp)

私は研修を受講することでポイントを取得していたので、その証明となる書類をあらかじめ整理しておきました。

働き始めた2017年から、1年ごとに研修にかかわる書類を分けて保管していました。

実際に更新にかかわる書類が届いてから感じたのですが、

私は原本を1年ごとにまとめて保管していましたが、

研修証明書等はいただいたときにあらかじめコピーをとっておき、

そのコピーを1年ごとにまとめておくほうがよかったと思いました。(原本は順不同で大丈夫です)

この点については後から詳しく書きますね。

研修証明書等は、その都度コピーをしておき(そのコピーしたものを)1年ごとにまとめておくと便利です!

待望の更新書類が到着

2022年11月下旬、田舎の我が家にも更新書類一式が届きました。

いつも資格認定協会から届く郵便物の封筒は薄紫色のものが多いのですが、今回は薄ピンクの封筒でやってきました

りん

雰囲気の違いを感じます!

薄ピンクの封筒に少しテンションが上がりながらいざ開封の儀。

中には以下の書類が同封されていました。

  1. 『臨床心理士』資格更新手続要項
  2. 『臨床心理士』資格更新手続書
  3. 払込取扱票
  4. 返信用封筒
  5. 『臨床心理士』教育研修機会一覧冊子

更新に必要な返送書類一覧

送られてきたものは、先ほど述べた5種類でしたが、資格認定協会へ返送するものは以下の3種類になります。

  1. 資格更新手続書
  2. 継続研修記録簿
  3. 現資格登録証明書(IDカード)

③のIDカードは現在持っているものをそのまま同封するだけでOKです。。

更新手続きにあたっては①と②を作成していく必要があります。

実際にどのような順番で作業をしていったのか、詳しく見ていこうと思います。

実際に更新手続きをしてみた

研修証明書等をコピー

「事前に行っていた下準備」の部分でもご紹介しましたが、私は研修証明書の原本をそのまま保管していました。

まずは、その原本たちをすべてコピーしていきました。(ここが結構時間がかかる)

りん

結構枚数があったので、その都度コピーしておけばよかった…と思ったよ

コピーした研修証明書類を、群ごと&受講順に振り分けておく

臨床心理士資格更新ポイントは、それぞれ6つの群に分類されています。

そのうち1群または2群のいずれかを含む計3群以上でポイントを取得する必要があります。

私が取得していたポイントは、1群、2群、3群、4群の計4群でした。

そのため、群ごと&受講順にコピーした書類たちを分類しました。

なぜ群ごとに分類するかというと、これから実際に記入する資格更新手続書の受講歴の記入欄が群ごとになっているからです。

資格更新手続書を記入

いよいよ資格更新手続書を記入していきます。

表面に自分の氏名や住所、臨床心理士番号等を記入します。

ページをめくっていくと、ポイント取得歴を手書きで記入するページが現れます。

これが群ごとにまとまっています。

1群・2群のポイント取得歴を記入するページです

さきほど群ごとにまとめておいた、証明書類のコピーを見ながら必要事項を手書きで記入していきます。

また、記入をする際に、研修名や場所などのほかに研修コードというものを記入する必要があります。

この研修コードは、送付されてきた教育研修機会一覧冊子に載っていますので、自分の研修証明書と照らし合わせながら該当するものを書き込んでいきます。

承認のタイミングでコード一覧に載っていない研修もありますが、その場合はコード欄は空欄でOKとのことでした。

受講した研修の中にはコードの記載のないものもあったのですが、

資格更新手続要項には、「主催団体に対して、”この研修でポイントは取得できるのか(研修の申請が承認されているのか)”といったお問い合わせはしないようにしてください」という旨の注意書きが複数回明記されていました。

主催団体にご迷惑がかかってしまうからだそう…

今回、私は多めにポイントを取得していたためコードが掲載されている研修のみを申請しました。

しかし、「ポイントがギリギリ…」という場合は受講した研修でポイントが取得できるのか、不安になって問い合わせてしまうかもしれないな…と心の中で思いました。

りん

これからの5年はきっと今以上に子育てや仕事家事育児に追われ、きっとギリギリでポイントを取得する未来が見える…(震え)

なお、申請については、取得したものすべてを記入する必要はなく、15ポイントを取得していることを確認できればOKだそうです。

記入欄が足りない場合は手続書の該当欄をコピーしたり、任意の用紙を準備してそこに記入をするように指示がありましたが、今回私は記入欄に収まる数のみ申請しました。(私の場合、4群の記入欄が足りませんでした)

継続研修記録簿を作成

申込書の記入が終わった後は、継続研修記録簿というものを作成します。

これは、さきほどまとめておいた研修の証明書類のコピーをまとめ、申込書に記入した研修と照合できるようにするものです。

初心者ゆえ、「ちゃんとノートとか買って貼ったほうがいいのかな…?」とあたふたしておりました。

しかし、X(Twitter)で心理士の皆様に尋ねたところ、皆さんコピー用紙などお手元にあるものを活用しておられました。

(先輩方、フォロワーさんありがとうございました!)

ですので、私もコピー用紙に貼り付けホチキス止めをして作成しました。

研修関係で準備する書類は以上になります。

証明写真・払込証明書のコピーを資格更新手続書の指定箇所に貼る

最後に、申込書以外に必要な2点を準備。

過去3か月以内に撮影した証明写真(免許証サイズ:3×2.4)と、資格更新料を払い込んだ証明書のコピーを申込書に貼付します。

証明写真は無人証明写真機で撮りました。(何か値段上がってない…?

そして、地味にありがたいなと思ったのが、更新手続料の納入がコンビニ払いでできたことです。

たしか、資格申請の際は郵便局でしか支払いができなかった記憶があるので、24時間どこでも支払えるコンビニ支払いはとてもありがたかったです。

りん

資格申請のときは今よりさらに田舎に住んでいたので、窓口が空いている時間になかなか郵便局に行けず、有休をもらって支払いに行っていました

返送書類を揃え、簡易書留で発送

書類の準備はこれですべて終了です。

あとは返送に必要な3種類の書類(資格更新手続書、継続研修記録簿、現登録証明書)を揃えて、返信用封筒に入れて郵便窓口に持参します。

りん

私は、書類を封入する前にすべてコピーをとっておき、手元に残しておけるようにしました!

簡易書留で発送したので、きちんと協会に届いたかどうかの追跡もできます。

更新の手続きはこれにてすべて終了です。お疲れさまでした!

りん

余談の余談ですが、資格更新手続書に記入するときにコードを間違って記入してしまった箇所があったので訂正印を押して提出しました(安定のケアレスミス)

更新手続きにかかった費用

今回、私が資格を更新するにあたってかかった費用は以下のとおりです。

  • 臨床心理士資格更新料…20000円
  • 振込手数料…155円
  • 証明写真撮影代…900円
  • 郵送料(簡易書留)…530円

更新手続きにかかった費用は 合計 21585円 でした

5年に1回は更新を行うことになり、これくらいのまとまった費用が必要になります。

今後毎年こつこつ更新用の費用を積み立てていこうと思いました。(年に4000円ちょっと積み立てておくとよさそうです)

更新についての疑問あれこれ

実際に更新をおこなっていくなかで「これはどうしたら…?」という疑問もいくつか浮かんできます。

そういったお問い合わせが実際に寄せられていたのでしょう、認定協会のほうも補足で説明をしてくださっていました。

現資格登録証明書(IDカード)を紛失した!orまだ手元に残しておきたい

現在持っている資格登録証明書(IDカード)は基本的に更新時に協会に返却するそうです。

しかし、「失くしてしまった…」「諸事情でまだ手元に必要だ」という場合も柔軟に対応してくれるようです。

資格更新手続書に「同封にて返納します」「有効期限内(2023年3月31日)まで保持し、後日返納します」「紛失しました」から選ぶ欄があるよ!

りん

(私もいつ紛失するかわからないので)これは安心…

5年間の間で改姓したときは?

私もそうでしたが、更新手続きを迎える間に結婚し改姓をしています。

私は改姓をした時点(2019年)で、資格認定協会のほうへ申請をおこなっていました。

すでに協会のほうに改姓の申請を事前におこなっている場合は特に更新手続き時に申告は必要ないようです。

(旧姓で発行されている研修証明書でも処理してくださるよう)

りん

実際に、結婚前に受講した旧姓表記の研修証明書も数枚提出したよ!

「まだ改姓したことを協会のほうに伝えていないよ」という方は、手続書にその旨を記載する必要があります。

研修の参加証明書を紛失してしまった…

参加証明書を失くしてしまっても心配無用です!

手続書の研修実績報告一覧表の、その研修名を記入した欄の余白の部分に「証明書紛失」と記入して申請しましょう。

オンライン研修等を受講し、参加証明書がもともと発行されていない場合は、参加費の領収書や振込用紙の控え、研修当日の資料(いずれもコピーでOK)を添付すれば大丈夫のようです。

証明書の再発行を依頼するのは、研修の主催団体に迷惑をかけるので控えましょう。

更新ポイントが足りなくてピンチ!

「コロナで研修に行けない」

「体調を崩して療養していた」

「出産、育児、介護で多忙だった…」

「海外に住んでいて日本で研修が受けられない」など、さまざま理由で更新のポイントが不足することもあるかと思います。(私にも十分起こりえる事態…)

そんなときも、協会に事情を説明すれば対応をしていただけるようです。(後日レポート作成をする、など)

なお、更新手続き後~資格の有効期限内に行われる研修(2023年2~3月)に参加する場合は、該当する群のページの余白部分に参加予定の研修名と日時、そして”参加予定”の旨を記載していったん提出し、受講後に参加証を提出すると考慮してもらえるよう!

また、X(Twitter)のフォロワーさんから

「職場から更新手続きの資格証明書の提出を求められたり、他の職場に応募するときのために今のIDカードはコピーを複数枚とっておくといいですよ

とのアドバイスをいただきました!

(ありがとうございます!)

臨床心理士資格の更新をしない場合は?

今回私は更新手続きをしましたが、中には更新しない方もおられると思います。

そのときには、任意の用紙に更新をしない旨を記入し、登録時にいただいた賞状と今持っているIDカードを返却する必要があるようです。

(賞状が大きいから、送るのが大変そうではある…)

初めて更新手続きをしてみて

今回、初めて臨床心理士の資格更新手続きをおこないました。

特に私は、資格更新手続書に研修の記録を書き込んでいく作業と、継続研修記録簿の作成(研修証明書類をコピーし、手続書に記入した順に並べ替え、台紙に貼っていく作業)に時間を費やしました。(不器用)

そして、何かと物入りの年末に更新料を支払ったため懐が(結構)寒くなりました。

今後更新していくために、準備できるポイントは2つ。

  • 研修を受けるごとに証明書類のコピーをとっておき、群ごとに仕分けをして保管しておく
  • 更新料は毎年4000~5000円積み立てておく

この2つの作業を日ごろからおこなっておくと、臨床心理士資格更新の手続きがぐんと楽になると思います。

また、日ごろの研修等の受講状況については、私はExcelで管理をしています。

noteにて、研修管理管理シートを配布しています。無料で利用OKです!

もしよろしければごらんいただき、ご活用ください。

追記:無事更新完了しました

更新手続きを終えそのままバタバタと日々が過ぎていきましたが、2023年3月中旬に資格認定協会からレターパックが到着。

そこには新しいカードと通知書が同封されていました。

これにて更新完了となります。(一安心)

また5年後の更新に向けて研鑽を続けていきたいと思います!

こちらの記事が、今後臨床心理士の資格更新手続きを行われる方のご参考になりましたら幸いです。

今回もお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

4歳と1歳の息子を育てる32歳の臨床心理士・公認心理師です。
子育て中の心理職の働き方や暮らし方を日々模索中。
X(Twitter)、noteも更新中です。

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